「ウェディング・ベル」 五十嵐貴久

五十嵐貴久「ウェディング・ベル」

前作の「年下の男の子」はそれなりに面白く読んで、その続編なので楽しみにしてたんですけど。

38歳の晶子と24歳の児島くん、紆余曲折をへて付き合うまでが前作、今作は、
結婚にいたるまでのあれこれ、って感じなのですが、
二人の年齢差がメインの障害って感じでとりあげられ、つまらんを通り越して軽く不愉快!
いや、現実にそういうことがあったら、たぶん、現実問題としてそれは大きい壁になるんだと思います。が、小説なんだからそういうリアル感は別にいらないのよ。

あと仕事のことに関しても、晶子は38歳で乳業会社の課長なのですが、とある製品の販売方式をめぐって部長どうしの対立に巻き込まれトラブルが・・・
ってその悩みの解決の方式も「え?さんざん引っ張ってこれ??」みたいな。そこは甘すぎるだろっていう、逆にリアル感無さ過ぎのオチ。


しかも、本の終わりの方に近付いても、いっこうに結婚問題については解決感が得られない。
これって、どうするつもりなんだろ。。。と思いつつページをすすめると、
ラストは、「なんじゃこりゃ」(つまり、いっこうに解決しない)なラスト。


これちょっとひどいんじゃないの^^;;

つまらん本を読んでしまった・・・がっかり。

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「ニーベルングの城」「美神の黄昏」 宇神幸男

これ、4部作で「神やどる手」「消えたオーケストラ」が1作目と2作目です。
が、なにぶん古い本なので入手困難かも・・・ 一応、前作を読んでなかったり、バラバラに読んでも(3と4は通して読んだほうがいいですが)まあ大丈夫かなと思います。
私も「消えたオーケストラ」はそれこそ15年くらい前に読んで、続編を見つけられず、ひょんなことから今年見つけて読みました。

「神やどる手」 は、長年沈黙を守ってきたピアニストの録音が発売されるがそれに絡んだ事件が・・・。という話。
「消えたオーケストラ」 は、題名どおり、オーケストラ1つが丸ごと消滅した、というミステリ。


ニーベルング・・・は、ナチスの秘宝(ロンギヌスの槍とかw キターー!って感じですw)とフルトヴェングラーが絡むミステリで、個人的には、とても面白かったです。著者の宇神さんはクラシックにかなり詳しいようで、作中のフルヴェンの演奏会はほぼ史実どおりだそうなので、該当する演奏を聞きながら、みたいな楽しみ方もできそう。

3を読んだら、4を読まずにはいられない作り(っていうか、明らかに、続き物です)なんですが、
4は、ちょっと失速ぎみかも^^;;

宇神さんは結局この4部作以降は(というか、これ以前にも1作くらいですが)小説を書いてないみたいです。ちょっと残念ですね。

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「天地明察」冲方丁

「天地明察」冲方丁 角川書店


ようやく読めました~!

江戸時代に初めて日本独自の暦をつくりあげた渋川春海の生涯。

碁を専門とする家系に産まれ、算学に興味をもち、関孝和とのかかわり・・・
すべてが、彼を「暦の改訂」という一大事業に向かわせ、生涯をかけてそれに挑む春海。

一言でいうと、おもしろかった!

江戸時代の暦は、中国の古い時代のものを使っていたので、400年のあいだに2日のずれが生じた。
そこで、新しい暦を制定しようと、天文実測から事業が始まり・・・

暦という、なにげなく使っているものだが、江戸時代当時、それがどれだけ大変な事業だったか
想像にありあまる。
むしろ、当時の人たち、すごすぎる。コンピューターもないのに・・・

関孝和(随所にちらっちらっと顔をだすが、なかなか登場しない。このじらしっぷりがまたうまい!)は知っていたけど、渋川春海のことは全く知らなかった。
面白いところに目をつけたなーと思うし、最後までわくわくと読ませてくれた。

冲方さんは、SFの人として一部で話題になっていたけれど、(マルドゥックスクランブル、積読だ。。。)
まさかこんなに大ブレイクするとは思ってもみなかった。
時代小説にしてはラノベっぽい言い回しなのがちょっぴり気になる部分もあるにはあるけど、
まあいいか。
次回作も楽しみです。

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「月のさなぎ」石野晶 新潮社

「月のさなぎ」石野晶 新潮社
第22回(2010年)ファンタジーノベル大賞 優秀賞(大賞作品は別にあります)

18歳までは性的に未分化の彼らは「月童子」と呼ばれ、世間とは隔絶された学園で育つ。
18歳を目前にしたある日、薄荷・空・小麦たちの生活に、小さな波紋が投げかけられ・・・

これは、なかなか素敵な小説でした。前半は、閉ざされた学園を舞台に硬質でもろく美しいガラスのうすーい層がいくつも重なりあったような、美しい物語が展開されていくのですが、それが後半ではだんだん現実味をおびてゆく。異世界ファンタジーかと思いきやそういうわけでもなくて。
そして、この作者は音楽の描写がとてもうまいです。登場人物の一人、空(くう)の歌う描写は圧巻です。
好みはあるかもしれませんが、個人的にはオススメです。

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「植物図鑑」有川浩

「植物図鑑」有川浩
たしか、本屋でみたとき、帯のコピーが「拾ったのは『草食男子』!?」とかだったようなw
文字どおりの「草食」つまり植物に詳しくて野草料理が出来ちゃう男子。
しかも、あんまり詳しく描写されてないけど多分イケメンな感じの。
そんな男子が家の前に空腹で文無しで行き倒れていて、思わずそれを拾っちゃう、さやか。

ドリーー夢ですな!!

しかも、有川さんの男子キャラは、「こんなセリフを実際に吐く男子はいないってば!」
と突っ込みをいれたくなるような、萌えセリフを言ってくれちゃうわけで、
この作品でも思う存分にそれを堪能させていただきました。
いやあ、ごちそうさまでした。

ごちそうさまといえば、料理の描写もなかなか美味しそうで、そういえば私も、子供のころは
田んぼでセリをつんだり、ノビルをとったり(ほとんど親が食べていたが)、蕗をつんだり、してたんだった。
自分だけでは、これらの野草を見分ける自信が無いのが、ちょっと残念です。

イタドリ、食べてみたいなあ~。

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「別冊 図書館戦争2」 有川浩

「別冊図書館戦争2」 有川浩 メディアワークス

感想をあげてませんが、有川さんの「図書館戦争」シリーズ。
表現の自由を取り締まる「メディア良化法」が出され検閲が行われる世界において、
それに対抗するために図書館が独自の防衛隊を組織するにいたっている・・・

本編は図書館+防衛軍 というユニークな設定のもと
ラブコメ要素も盛り込みつつすごく楽しめた作品でした。

で、これは、そのスピンオフバージョン。

堂上教官あいかわらずさいこー。ぶっきらぼう、かつ、言うことがさりげに激甘って。
いったいどこにこんな男が!!(笑

別冊2のメインを占めるのは柴崎と手塚でしょうか。この二人が幸せになってくれてほんとよかった。
柴崎、大事にしてくれる人をちゃんとみつけて、素直になれて、ほんとよかったね。

あまーーい!悶えしぬ!いやむしろ萌えしぬ!と机をばんばん叩きたくなっちゃいながらも
昨今、そういう気持ちから遠ざかりつつあるので、久々に甘アマな気分をあじわえてよかったです。
きっとすべての女子にドリー夢は必要なのだ!

ひとつだけ気になったのが、図書館業務で、レファレンスってそんなにつっこんだところまで
するかなあ??館員指定とか、「こないだの続き」とかって。
ということでした。

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「阪急電車」 有川浩

「阪急電車」 有川浩


阪急電車の宝塚駅から西宮北口までの駅を舞台にした
連作短編。
登場人物が少しずつリンクしているので先が気になって
どんどん読み進んでしまう。
どれも読後感がよくて後味がよい作風なので
安心して読めます。
やや甘口すぎるかなーという感じもありますが(^^;;

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「木洩れ日に泳ぐ魚」 恩田陸

「木洩れ日に泳ぐ魚」 恩田陸 中央公論新社

明日わたしたちはこの家を出てそれぞれの道をゆく。今日は二人でいる 最後の日。今夜、私たちはあのことについて話をするのだろう。 あの男が死んだあの出来事についての真相を。

久々、恩田節きたーーー

という感じでどっぷり浸って読んだ。
最後の落とし方については
ちょっと強引に風呂敷をたたみすぎたな
と思わないでもなかったけど。

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「中庭の出来事」 恩田陸

「中庭の出来事」 恩田陸 新潮社

入れ子構造になった話。うーん、、、ちょっと、構造に凝りすぎかなと思ってしまいました。
思うようにのれなかった。

演劇の話は「チョコレートコスモス」ぽいし、
(というか、脚本家は、チョココスで出てきた人なのか?)
途中に挟まれる、劇場をめざす二人は、「黒茶」ぽい。
そして、どっちも超えるほどの魅力には至ってない。
ちょっと厳しい意見ですが。

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「輪違屋糸里」 浅田次郎

「輪違屋糸里」 浅田次郎 講談社文庫

浅田版「芹沢鴨 暗殺」

いままで、芹沢にもお梅さんにも、さほど良い印象はもっていなかったのだけど
浅田版の二人は一味違った。
とくに、お梅さん。

島原の芸者の糸里、吉栄の二人も凛としていてすてきで、
それでいて惚れた男を思っているようすが切なく・・・

最後は涙でうるうるでした。

土方、ちょっといけすかないやつだったな(爆

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