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「アルバトロスは羽ばたかない」七河伽南

「アルバトロスは羽ばたかない」七河伽南 東京創元社


高校の文化祭の日におきた、転落事件。それに先立つ季節におきた、七海学園の子たちが関係する
小さな事件。転落事件の謎を調べるうちに明らかになる真相とは。

前作に続き、児童養護施設七海学園が舞台。前作の人物がかなり顔を出すので、やはり順番に読んだようがよさそうです。
2作目にしてすばらしい完成度!!ミステリとしてもよくできているし、舞台が児童養護施設
なだけあって、子供にまつわる、ちょっと辛いような話も出てきますが、希望を失わせない力強さがあるのが心地よいです。少女たちの心理描写も深いところをついていて、
久々に、大当たりだなと思わせる作家さんでした。おすすめ!!

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「七つの海を照らす星」七河迦南

「七つの海を照らす星」七河迦南 東京創元社

第18回鮎川哲也賞。とても久々に「このミス」のランキングをチェックしてみたときに
気にかかった本。

児童養護施設「七海学園」に勤務する保育士、春菜が遭遇する、小さな事件。
学園に伝わる「七不思議」との絡みを見せながら、いくつか起こる謎を解きながら。
さいごに見えてきた真実とは。

文章が非常に上手くて、すらすら読めました。そして、上手すぎるがゆえに、少しでも
「あれ?」と思ったところが、ミスリードだったりするので、一つひとつの謎の答えは
案外分かってしまいます。でも、それが最後に見せる景色は、なかなかのもの。
とても完成度が高く、楽しめました。

舞台が、親と離れて暮らす児童養護施設で、時代を映した問題提起が
盛り込まれていたりするのもさすがです。謎をとく探偵役は、主に、
児童相談所の海王さん。セオリーでいくとこの人が素敵な人だったりするのですが(笑)、
そうではなく。でも、さまざまな事情を抱えた子供たちを暖かく見守る海王さんと、がんばる
春菜の姿がすがすがしく、いい読後感です。

舞台が七海市、ということでなぜか昔よく読んでいた若竹七海さんを思い出しました。
舞台が、田舎の海辺の町で、それが葉崎市(若竹さんの作品の

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