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「沼地のある森を抜けて」 梨木香歩 

「沼地のある森を抜けて」 梨木香歩 新潮社


時子叔母が心臓麻痺で急死した。久美は、時子が世話をしていた
ぬか床の手入れを引き受けるはめになる。
それは、久美の曾祖母が島から持ち出してきた
先祖伝来のぬか床だったのだ。
ある日、ぬか床の中に青い卵が出現。そして、その中から・・・

は?ぬか床??と思ったのですが、なんとそこからファンタジックに話が展開し、
無性生殖から有性生殖、細胞の孤独、自己と他己を隔て確立するための「ウォール」の存在、など。
そして最後はおそらくものすごい壮大な話になってしまっているんじゃないかと思う。

久美とぬか床の話の合間に、SFちっくな「かつて白銀に靡く草原があったシマの話」が
挟まれるのですが、これがまたどう解釈すればよいんだろう?という話。
分裂して増殖する「僕たち」、それを世話する「叔母」のいる世界。
ある日産まれた異端の「僕」が「水門」ロックキーパーとなり。。。

これが何を意味しているのかは、はっきりと分からないのですが、
もしかしたら細胞の擬人化かなーと思いました。

この小説、完璧に理解できたかどうかは自信がないのですが、でも好きか嫌いかと聞かれれば、好き。
なんかスゴイものを読まされてしまったという思いです。

内容は違うのですが、なんとなく新井素子さんの「ネプチューン」を思い出しました。

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Comments

こんにちは。トラバありがとうございました。
この本、ぬか床ではじまるわりにすごい本でしたよねー。
私も、わからないなりに、好きです。
読む人によって、感想が全然違うんだろうなあと思います。
読者は女性が多いと思うけど、その年齢とか、妊娠出産経験とか、そんなところで、この本への感じ方って変わりそう。

ネプチューン、ですよね!
わかってくれる人がいて、メチャメチャ嬉しいです♪
これからもよろしく!

Posted by: ゆうき | March 23, 2006 01:51 AM

ゆうきさん、こんばんは。
ゆうきさんの感想を読んだときは「おおっ!!」と思いましたよ。
私も「ネプチューン」のことは強く心に残っていたからかもしれません。

妊娠出産経験、、、までには考えがいたりませんでしたが、確かにそうなのかも。
梨木さんの書くものは多かれ少なかれ
「女性性」というものを想起させるなあ、と思います。

Posted by: 瑛里 | March 24, 2006 02:02 AM

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沼地のある森を抜けて梨木 香歩 新潮社 2005-08-30by G-Tools 亡くなった叔母から、先祖代々の家宝であるぬか床を受け継いだ、久美。ある日久美は、そのぬか床の中に、青い卵があるのを見つけます。その卵が孵ると、幼馴染によく似た男の子が生まれて、そして・・・という所からはじまる、なかなか壮大な物語。久美は、この不思議なぬか床の謎と、自分の両親と叔母の死にまつわる謎の真相を求めて、自分の祖先の住む島へ旅に出ることになります。 前半が好きでした。面白かったです。基本的に私は、梨木さ... [Read More]

Tracked on March 22, 2006 11:13 AM

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